●少額訴訟のメリット、デメリット
少額訴訟最大のメリットは、何と言っても一回の期日で判決が言い渡されることにあります。
通常の裁判ですと、とにかく時間とお金がかかります。
裁判が何年も続くことは珍しくありません。
長期に亘り裁判をしていると精神的にも辛いと思います。それが、少額訴訟ですと、わずか一日(30分〜2時間くらい)で終ります。
しかし、事件の内容が複雑で、証拠調べが1回で終らない場合や、被告が少額訴訟ではなく、通常訴訟を望んだ場合などは、
1回の期日で終了することなく別の期日に審理が行われます。
そして、少額訴訟の判決に対しては控訴(地方裁判所への異議申し立て)が出来ません。
控訴を認めますと、裁判が長期化する可能性があり、簡易迅速な裁判手続きを目的に作られた少額訴訟の制度が没却することになるからです。
これは、メリットである反面デメリットであるとも言えます。
なぜなら1回の審理で判決が出てしまうため、口頭弁論期日までに、裁判に勝つための十分な証拠を全て揃えておかなければならないからです。
万が一、十分な証拠を揃えることが出来なくて、納得のいく結果を得られなかったとしても、その判決に従わなくてはなりません。
(提起した裁判所に対して異議申し立てをすることは出来ます。)
その他のメリットとして、本人自らが裁判手続きを行うことが出来るように、裁判所に訴状の作成に関し定型訴状が用意されています。
これは、手書きで出来る簡単なものになっています。
さらに、裁判所を利用するのが初めての方のために相談窓口があったり、電話会議システムによる証人調べが認められています。
デメリットとしては、被告が望んだ場合、通常訴訟に移行する可能性があるということです。
少額訴訟は原告に利用しやすくなっている反面、被告の権利をある程度保護する規定があります。
その代表とも言えるのが、被告の通常訴訟への移行申述となります。
通常訴訟への移行申述がなされると、原告の希望に関わらず少額訴訟手続きではなく、通常訴訟手続きで審理されることになります。
ただし、
@最初の期日に被告が原告の請求に対して言い分を述べた後
A最初の期日に被告が言い分を述べなかった場合や、
被告が最初の期日に欠席した場合において、その期日が終了した後
は、被告は通常訴訟への移行を申述することは出来なくなります。
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