●通常訴訟への移行
少額訴訟のデメリットとして、少額訴訟から『通常訴訟』への移行があります。
通常訴訟移行の可能性としては、
@相手方(被告)による通常訴訟手続きへの移行申述
A裁判所の職権による通常訴訟手続きへの移行
があります。相手方から通常手続きでの審理を求める申し出がなされた場合、自分が通常訴訟を望んでいなくても、
少額訴訟ではなく、通常訴訟手続きで審理されることになります。
そのため、少額訴訟で事件を争いたい場合は、
相手方が通常訴訟での審理を望まないことが必要になります。
もともと60万円の金銭債権を目的とする場合でないと、少額訴訟は提起出来ないので、60万円を超える場合は少額訴訟ではなく、
通常訴訟ということになります。
また、少額訴訟は一期日審理が原則なので、事件が複雑で、
解決困難な要素が多い事件は通常訴訟ということになります。
通常訴訟への移行とは、少額訴訟ではなく、通常の簡易裁判所の訴訟事件として扱われることを言います。
通常訴訟の場合、少額訴訟特有の『一期日審理の原則』は適用されません。
場合によっては、鑑定や現場検証が必要になったりもします。
ただし、通常訴訟へ移行したからといって弁護士を立てる必要があるかと言いますと、
必ずしも弁護士を立てる必要はありません。
弁護士に依頼するかどうかは、訴訟の進行状況を見てから依頼しても遅くありません。
請求金額が少額なので、弁護士を立てずに、ご自身で裁判をされる方も少なくありません。
証拠が十分に揃っていて、裁判に勝つ可能性が高い場合は、相手方に弁護士が付いていても十分一人で勝てます。
請求金額自体が少額なので、こちらも弁護士を立ててしまうと、弁護士費用のほうが高くついてしまい、
原告被告共倒れになることもありますので、通常訴訟へ移行したからといって、すぐに弁護士を立てる必要はありません。
また、相手方が単に時間稼ぎのために通常訴訟へ移行させたり、通常訴訟へ移行させることによって、
原告が訴えを取り下げることを狙っている場合もあります。
しかし、少額訴訟を提起する前の内容証明を送る段階で、相手方に弁護士などの法律家が付いている場合は、
少額訴訟を提起しても、通常訴訟へ移行させられてしまう可能性が高いので、
その場合は初めから通常訴訟を提起した方が無駄を省くことが出来ます。
相手方の弁護士としても、少額な金銭トラブルで通常訴訟を提起されても、業務として採算が合わなく、
裁判をやりたくないという場合があります。
その場合、通常訴訟を初めから提起することにより、
相手方が和解を持ち掛けて来る可能性もありますので、事件が少額訴訟で解決可能か、
通常訴訟を提起した方がいいのか判断する必要があります。
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